音楽のこと「音源ハードウェアと制作環境のこと」

はじめに

おっす。オラ、パンチートだ。
今回kintoniaの音楽たちを、どういう環境で作曲しているのか、使ったソフトや音源のことを書くので読んでくださいね。

音楽を作るのは19年ぶり

実は私が大学を卒業した後の一番最初のお仕事は作曲家です。2つ目のお仕事(パソコンのお医者さん)を始めるまでの3年間で500曲くらいを作っていました。事業が大きくなるにつれ、作曲の時間を取れなくなってきたのでお仕事はお断りして、結婚式や会社のテーマ曲など依頼があったときだけ作っていました。最後に作ってから気づけば19年も経っていました。
今回、kintoniaが始動した際「俺は曲を担当する!」ということで、作曲することを決めました。

ふぁみみみっでぃとの出会い

作曲の環境が0のところからスタートですから、なにを用意すれば「ファミコンの音で作曲できるのか」を調べるところからです。
ネットで調べてみると、いくつかそれらしい内容がみつかりますが、どれも具体的な方法が書いてないため、これだ!と決めることができません。
その中で最初にあたりを付けたのが「ふぁみみみっでぃ」という、ファミコンにカセットを挿せば、キーボードからでもパソコンからでも信号を受けて受けてくれるという優れものでした。作者さんに連絡を取り、送っていただき早速鳴らしてみました。鳴りました!おおおおお~。モーゼの十戒のように海が割れて道が見えた瞬間でした。が早速曇ります。(笑)今度は、なにで曲を入力すればいいのだ…と。つまりファミコンは、ふぁみみみっでぃで「音源」にはなってくれましたが、今度は曲情報を入力するシーケンサーソフトを探さないといけなくなりました。
昔は、PC-98でレコンポーザを使っていたのですが、そこから自分自身がアップデートしていません。さぁ困った。いくつか使うが、ピンとこない…そんなまま時間が流れます。

FamiTrackerと運命の出逢い

そんな4月30日。ホセ、サンチョと名古屋合宿の日にたまたま大須でレトロゲームイベント「ゲームレガシー」が開催されているということで、3人でいってみました。そこで運命の出逢いが!(笑)
たまたまそこで「美少女麻雀クラブ」というファミコンゲームを販売されているブースがあり、たまたまそこに作曲者の方が来られていたのです。そして、そこで私の前に現れたのは「なにやらアルファベットが流れる画面と、それに伴って流れる懐かしい音のゲームミュージック」だったのです。

「こ、これなんですか?」
「あーこれはね、ここに音符に該当するものを入れると、鳴るんですよ」
「どうやって鳴ってるんですか?機材は?」
「なくて大丈夫。全部ソフトで再生されるから。ちょっとややこしいけどね」「・・・まさか、MMLでいけるんですか?」
「そうだよ、わかる?」
「はい、一応そういう仕事をしていたので…もしよければ、ざっくりでいいのでこのソフトの仕様を教えてもらえませんか?」「いいよ。ここが〇〇で、ここが・・・」・・・・(・□・;)

「みつけた・・・(T_T)」私の中に女神が舞い降りた瞬間でした。(笑)

しかもそのソフトは、ネット上でフリーで配布されているとのこと。
もう早く帰って、FamiTrackerを試したくてしかたありませんでした。
ホセの事務所に帰って、すぐにネットからダウンロードして触ってみました。

一番最初に入力したのは、なぜかゲームアーツ社のテグザーでした。聞くに堪えない入力データでしたが、明らかにファミコンのPSGの音がする(T_T)最高!

そこからは、とにかく慣れるために、入力を続けました。

 

作曲には環境が必要だ

ツールに入力する方法は「ステップ入力」といって、一つ一つ手で入力していきます。ドならC レならD ミのフラットならE- という感じで。
慣れてくると入力速度を上げたくなります。そこで合宿などに持ち運びもできて、コンパクトで、今後シーケンサーが変わっても使えるようなものを…
ということで、新たな相棒 KORGの「ミニキーボード microKEY2」をゲット。これは25鍵ですが、Bluetooth付、乾電池でも動作して、なにより670gと超軽いのです!これならスーツケースに入るし、重さも合宿に持ち運んでも苦にならない!というわけで、入力にはKORG、イメージを広げるのは大好きなROLANDのFP-4を使う体制ができました。

音源のこと

このFamiTrackerを使うと、ファミコンだけでなく、PCエンジン、メガドラ、スーファミ、MSXのように表運音源だけでなく、ディスクシステム、コナミの独自チップをのせたファミコンカセットまで、いろんなゲーム機の音を鳴らすことができるのです。しかし私は今回は、拡張音源はディスクシステムの1音を追加するだけにしました。私の望んでいる世界はそういう世界だったからです。
ちなみにファミコンに内蔵されている音源は一般的にはPSGと呼ばれる音源なのですが、すこしだけ特殊で、とても使いやすい仕様になっているのです。詳しくは下記ページを見ていただくとして(https://ja.wikipedia.org/wiki/Ricoh_2A03)
この音源は2A03音源と呼ばれ、矩形波2音と、三角波1音、さらにノイズ1音という4音構成です。たった4音!?といわれるのですが、これがどうして4音でも上手に使うと十分に表現できるのです。
私が使って感じたのは、SEGAのMARKⅢやMSXの音源と違って、デューティ比という指定ができることで倍音が調整出来て音色に幅が出るのと、エンベロープ指定によって、そんなに優秀じゃないけれどビブラートがかけられることで、一気に音色が艶やかさが加わります。
さらにそこに、ディスクシステムの音色を1音使えるなら「最高かよ」の領域です。2C33という型番らしいのですが、通称FDS音源。一般的に言われる「波形メモリ音源」という音源で、心地よい音を創り出すことができます。ゼルダの伝説はこの音源を上手につかったゲームという認識はありましたが、実際の音源を紐解いていくと「音源の使い方」がうまいのではなく、「楽曲構成と、音源の駆使の仕方が絶品」という素晴らしさが裏側にあることに、今回気づきました。(写真はゼルダ風の音が鳴る波形)

最後まで迷ったのがKONAMIのVRC音源に着手するかどうか。VRC6などは悪魔城伝説などで大活躍した音源ですので、あの音で曲を書いてみたい…という思いは少しあとに温めておくのがいいかな、とか思っています。

さいごに

マニアックな話ですが、こういう記事昔はあったのかもしれないのですが、実はここ最近ネットではあまり見ることがなかったので、ちょっと書いてみました。次は実際の楽曲のことを書いてみたいと思います。
アディオス、アミーゴ!

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